微粒子計測器

微粒子計測器の概要

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気中微粒子の測定と管理

例えば、1Mビット級のDRAMのLSI製造工程では、0.1μm経度の微粒子が製品に打撃を与え、64~256Mビットの時代がはじまった現代では、0.05μmのチリさえも許されないという状況になってきました。
また、空気中に浮遊する微粒子には、細菌が付着していることが多いことから、医薬品や食品製造の分野においても、空気中の微粒子を管理する必要に迫られています。
これらの産業では微粒子を制限・管理した高清浄空間をつくり出すクリーンルームが求められています。
今やクリーンルームは前述の産業にとどまらず、製品の歩溜まりをあげて品質を向上させる目的から、さまざまな産業に取り入れられ、今日の高度先端技術に寄与しています。

気中微粒子の管理

JIS B 9920の清浄度評価方法

項目 逐次サンプリング評価方法
1 評価対象空間 測定点付近の空間を対象とする(清浄度クラス4以上)
2 記載以外のクラス定義 原則としてない
3 クラスの表示方法 1m3の空気中に含まれる粒径0.1μm以上の微粒子を10のべき乗で表したべき指数で表す
4 評価対象の清浄度クラス 清浄度クラス1~4
5 評価方法 逐次サンプリング評価を行い、逐次サンプリング評価線図の信頼係数95%以上の適合領域に入れば、測定点は清浄度クラスを満足すると判定する
6 測定点における清浄度クラスを満たす上限値 逐次サンプリング線図で適合領域に入った場合は平均的に、上限濃度の約60%以下になる
7 空間における評価 全測定点で5の条件が満たされていることが必要である
8 測定器 0.1μm以上:光散乱式粒子計数器
5μm以上:光学顕微鏡
9 評価のための対象粒子径数 1粒径以上で評価する
10 測定点の数 クリーンルーム全体空間を評価する場合は、最小6点
原則として、面積3×3mに1点
全測定点数は20~30点を目安とする

清浄度の表示

空気中の清浄度は、一般的に米国連邦規格・Fed' Std-209E
例えば、0.5μm以上の粒子が空気1cf中に100個以内であれば、その清浄度はクラス100と表示されます。改定された Fed' Std-209Eでは、クラス1とクラス10が加えられて、0.1、0.2、0.3及び0.5μmの4つの粒径について、また、クラス100についても従来の0.5μmに加えて、0.2、0.3μmの3つの粒径について、それぞれ1cfあたりの浮遊粒子数の上限値が決められました。
一方、新たに改正された日本工業規格・JIS B 9920は、米国のFed' Std-209Eのクラス分けと同様の考え方で定められていますが、単位空気量の呼称が異なります。
下図に示すように、JISのクラス3~8は、Fed' Stdのクラス1~100,000に相当しますが、より清浄度の高いクラス1およびクラス2を加えています。なお、1992年11月にFed' Stdは(209E)に改定され、清浄度クラスとして(M1~M7)が規定され、単位も個/cfから個/m3になりました。

JIS B 9920 清浄度クラスの上限濃度(個/m3

粒径 清浄度クラス
(μm) クラス
1
クラス
2
クラス
3
クラス
4
0.1 101 102 103 104
0.2 2 24 336 2,360
0.3 1 10 101 1,010
0.5 (0.35) (3.5) 35 350
5.0 - - - -
清浄度クラス
粒径範囲
0.1~0.3(μm) 0.1~0.5(μm)
粒径 清浄度クラス
(μm) クラス
5
クラス
6
クラス
7
クラス
8
0.1 105 (106) (107) (108)
0.2 23,600 - - -
0.3 10,100 101,000 1,010,000 10,100,000
0.5 3,500 35,000 350,000 3,500,000
5.0 29 290 2,900 29,000
清浄度クラス
粒径範囲
0.1~0.5(μm) 0.3~5.0(μm)

清浄度クラス表示の対比

浮遊微粒子の測定方法

クリーンルームおよび、じん埃管理区域における測定方法として、日本工業規格・JIS B 9920クリーンルームにおける浮遊微粒子の濃度測定法およびクリーンルームの空気清浄度評価方法が、昭和50年に制定され、その後平成元年11月に改正されました。

【改正された規格抜粋】

(1)適用の範囲

クリーンルーム中の浮遊粒子測定方法およびクリーンルームの空気清浄度の評価方法について規定する。

(2)クリーンルームの清浄度クラス

クリーンルームの清浄度は、清浄度クラスによって表わし、原則として、施工完了時のクリーンルームの清浄度クラスは、清浄度クラス数で表わし、クラス1、クラス2、クラス3、クラス4、クラス5、クラス6、クラス7、クラス8と表示する。
各清浄度クラスの対象とする粒径範囲および上限濃度を図1で示す。

(3)クリーンルームの清浄度評価方法

a. 正規の評価方法
クリーンルーム空間全体を対象に、クリーンルーム中の平均粒子濃度に基づいて清浄度を評価するもので、すべての清浄度クラス評価に用いる。
クリーンルーム中に適当数の測定点を選び、それぞれの測定点における平均濃度が、あるクラスの上限濃度以下であり、信頼係数95%で求めた各測定点の平均濃度の平均の上限信頼限界が、上限濃度以下である場合、クリーンルームは、その清浄度クラスであると評価する。

b. 逐次サンプリング評価方法
クリーンルーム中の各測定点ごとに空気を連続サンプリングし、微粒子の累積個数が逐次サンプリング評価線図に定める信頼係数95%以上の範囲に入った時点で、全測定点があるクラスの上限濃度に適する場合、クリーンルームはその清浄度クラスである。
この方法はクラス4からの評価に用いてよい。

(4)浮遊粒子の濃度測定方法

光散乱式粒子計数器法
微粒子を浮遊状態のままでJIS B 9921に規定する光散乱式自動粒子計数器で測定する方法。