リオン株式会社
News Release

2008年7月10日
        

耳管機能検査装置「JK−05A」を新発売


  リオンは、音響法とインピーダンス法の検査に特化したSタイプ(標準)と、これに加えてT.T.A.G.法、インフレーション・デフレーション法(加圧減圧法)の4種類の検査ができるDタイプ(高機能)の2タイプを用意した耳管機能検査装置「JK−05A」を、2008年7月に新発売致しました。

 
Sタイプ
 
Dタイプ
■医療機器認証番号 220AABZX00038000


  耳管機能検査装置は、耳管狭窄症、耳管開放症、滲出性中耳炎など耳管を主体とした疾患の診断、その治療の判定を行える検査装置として、全国の耳鼻咽喉科などで使用されています。
 今回開発した耳管機能検査装置「JK−05A」は、標準的な検査方法である音響法とインピーダンス法に特化したSタイプ(標準)と、T.T.A.G.法、インフレーション・デフレーション法(加圧減圧法)も加えたDタイプ(高機能)を用意することにより、新規開業の耳鼻咽喉科医院から大学病院・総合病院での臨床検査や研究用まで幅広い分野での導入が見込まれています。

 主 な 特 徴
  高出力スピーカにより、音響法による測定時の出力音圧を上げ、測定時のS/N比が向上しました。
  小型のプローブ(マイクロホン)により、音響法とインピーダンス法でプローブ交換の必要がありません。
  鼻咽腔圧、外耳道圧の正負圧表示によりツインビー法の検査にも対応しています。
※インピーダンス法およびT.T.A.G.法
  音響法の負荷音圧を手動調整機能で設定できます。負荷音圧は数値表示され、任意の音圧で測定が行えます。
  シリアル通信機能(RS-232-Cに準拠)を装備しており、別売ソフトウェアにより電子カルテに対応できます。
  感熱式ラインプリンターを内蔵しています。

 検査項目
  1) 音響法
自然な状態で嚥下運動(唾を飲み込む運動)を行った時の耳管開閉機能の検査が行えます。鼓膜穿孔の有無を問わず、また幼少児の検査も可能です。鼻咽腔に負荷音を与えて外耳道に装着したプローブで負荷音の検出を行います。
  2) インピーダンス法
バルサルバ法やツインビー法での耳管の強制通気の可・不可、及び嚥下による通気で中耳腔圧力を解消する過程が測定でき、中耳腔圧力の変化を音響容積として表示します(mL)。
また、鼻咽腔圧、咽頭ノイズも同時に表示します。鼓膜穿孔のない方の検査ができます。
  3) T.T.A.G.法
インピーダンス法と同様に行い、中耳腔の圧力を鼓膜を介した外耳道の圧力として測定・表示します(daPa)。また、鼻咽腔圧、咽頭ノイズも同時に表示します。鼓膜穿孔の有無を問わず検査ができます。
  4) インフレーション・デフレーション法(加圧減圧法)
鼓膜穿孔の症例を対象とした検査法です。密閉した外耳道より圧変化を行い、耳管の開閉にともなう外耳道の圧力変化を記録します。耳管が開いた時の受動的開大圧、また一定圧を与え嚥下により開閉させる能動的開閉機能を測定することができます。




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