The World Of ACOUSTIC進化する、音響と振動の技術古来、その日の運気などを占うために使用された道具「青銅噴水震盆」。盆の中に半分程度の水を入れ、取っ手をこすり続けると、摩擦により共振し、低い音で共鳴。同時に、水面には細かい波紋が出現し、さらにこすり続ければ、水面は規則的に四分割されたかたちで波打つようになる。そして器の四方、縁部分では水が沸騰しているかのように泡立ち、水柱が噴射されるのだ。これほど古くから、音と振動の不思議に人は魅了され、思考を巡らせてきたのである。取材協力/小林理学研究所 音響科学博物館 撮影/赤羽 佑樹「青銅噴水震盆」小林理学研究所 音響科学博物館蔵
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