RION-JPN-vol8
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検査・組み立て洗浄超純水レジスト剥離超純水高純度エッチング超純水化学薬品高純度露光・現像化学薬品塗布フォトレジスト洗浄超純水成膜洗浄超純水ウエハー製造半導体の進化が止まらない 今や私たちの生活に欠かせないスマートフォン。最新のスマートフォンの心臓部には160億個ものトランジスタが搭載された半導体が使われてる。ほかにも大量のデータをやり取りするための通信制御や長時間使用するための省電力化、カメラおよび撮影した写真や動画の加工のための画像処理など、1台のスマートフォンには驚くほど様々な種類の半導体が使われている。また、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)に代表される、自動車の運転支援システムは、クルマに搭載したカメラやレーダーなどの各種のセンサから情報を車載コンピューターで判断し、アクセルとブレーキの操作を自動的に行っている。このように私たちの便利な生活を支えているウラには、半導体の進化が大きく寄与している。半導体ってどのように作る? では、半導体はどのように作られるのであろうか? 簡単に説明すると、極めて平坦に研磨された基板(ウェハ)の上に、写真現像技術を応用した感光材料(フォトレジスト)を塗布して露光・現像、その後エッチング(腐食作用を利用した表面加工)を何度も繰り返す事によって電子回路を形成する。 これらの工程で使用される水(超純水)やフォトレジスト、種々の化学薬品は極めて不純物の少ない高純度な品質が求められる。これらの品質を管理・担保するために、リオンの液中微粒子計が用いられているのだ。 また、半導体は形成される電子回路の線幅が狭いほど、単位面積あたりに搭載できるトランジスタの数を増やすことができる。このことは、半導体の高性能化と省電力化を可能とし、冒頭で説明した様に、今や、数センチ角の中に百数十億個ものトラジスタを搭載する最先端の半導体においては、回路の幅が花粉(30 µm程度)やウィルス(0.1 µm程度)よりも小さな10 nm(0.01 µm)以下にまで微細化が進んでいる。日本の液中微粒子計のパイオニア リオンは、1985年に国産初の液中微粒子計「KL-01」を発売。1987年には、半導体製造工程で用いられる化学薬品に対応するサファイアセルを用いた「KL-21」を発売した歴史がある。前述の通り、高集積化に伴う回路線幅の微細化は、近年の製造工程で用いる超純水やフォトレジスト、種々の化学薬品に求められる繰り返しフォトレジスト14液中微粒子計測器「KS-20F」液中での最小可測粒径は0.02 µm。0.02~0.08 µmの範囲内で7段階の粒径区分を任意で設定可能。フッ化水素酸溶液に対応する。半導体製造の前工程通常、半導体製造の一部である前工程では、超純水のほか高純度の化学薬品を用いる工程が繰り返される。その液体の純度を計測しているのが微粒子計測器である。IN THE BACKYARD知られざる、液中微粒子計測器開発の技術世界中で益々、ニーズの高まる半導体。その半導体を製造する現場では清浄度管理が欠かせない。こうした現場を支える「KS-20F」はどのような技術とアイデアによって開発されたのか。技術開発、最前線!半導体が実現する便利な世の中を黒子のように支える

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