「ケーニッヒの共鳴器」小林理学研究所 音響科学博物館蔵紀元前6世紀、かのピタゴラスは音を数学で探求すべく、美しい和音(協和音)の数的比例関係について研究を行った。15世紀末にはレオナルド・ダ・ヴィンチが共鳴現象や水面における波の伝搬を研究し、17世紀にはガッサンディが音の速さを実測するなど、人類は実に古くから音についての実験、研究を重ねてきた。これは、20世紀に入り、周波数の研究を重ねていたドイツのケーニッヒによる周波数分析用共鳴器。音の歴史を語る上で重要な計測器であり、真鍮製で円筒状の上部にある突起を耳に挿入すると、共鳴器によって特定の周波数の音が強調されて聞こえる。円筒をスライドさせると容積が変化し、その時、聞こえている音の周波数を円筒に刻まれた目盛りから知ることができる仕組み。このような共鳴器によって得られた知見、そこに見られる原理は、パイプオルガンや劇場の吸音設備などに活かされている。取材協力/小林理学研究所 音響科学博物館 撮影/赤羽 佑樹進化する、音響と振動の技術The World Of AcousticsThe World Of Acoustics
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