「 VX-14D 」には、新 たに 絶 対 値 判 定なります。そこでちょっとおかしいとなったら故障診断の機能を使っていただいて、どこが壊れていそうかを見ていただく。それでいよいよ危険性が高いとなったら、『 VA-14 』の詳細な分析機能で解析していただくといったステップになります」(張) さらに、ISO 10816-1 だけでなく、現代の機械におけるサーボや直線駆動を行う機械も対象とした振動評価の規格であるISO 20816シリーズでの判定や、ユーザーが任意の閾値を設定して判定する機能も持たせた。 故障する以前の段階でその予兆が分かり、マシンダン同様、「 VX-14D 」も短時間でその診断ができる。大きな工場ともなれば万単位の機械が並んでいるため、短時間で診断ができることのメリットは大きいと言えるだろう。「人の体と同様に早期発見・早期治療が素早くできるというだけでなく、実はもう一点、重要な観点があります。機械はできるだけ長く、できれば手をかけずにパフォーマンスを出してほしいものです。異常を示す数値が上がってきたとしてもすぐに修理するのではなく、機械ごとに危険水域があるんですね。そこで、そのA ゾーンA:良 背景:青色B ゾーンB:可 背景:緑色長期連続運転可能C ゾーンC:注意 背景:黄色D ゾーンD:異常 背景:紫色設備をいかに長く、最も効率よく使うかという保全や設備更新の計画を立てるのにも、『 VX-14D 』は役に立つのです」(山下) 故障の進行度を見える化することで適切な保全計画が立てられるという顧客目線の製品開発。これを実現し、山下、張、馬屋原の 3 人は皆、あらためて胸を張った。馬屋原は、次のように語る。「当初、マシンダンの技術を移植するためのハードルは極めて高いと思っていましたが、同時に、この開発メンバーならきっと乗り越えられるとも思っていました。そして私の想定をはるかに超えたものが完成した今、営業として、この製品を広くお客様にお届けできるよう責任をもって活動してゆく決意です。頼もしい開発者たちのおかげで、当社の中でしばらく眠っていた技術が、新製品としてお客様に届けられるようになりました。それが何より嬉しいですし、このプロジェクトの成功によってリオンの技術力の高さをあらためて示せたことにも非常に満足しています」 マシンダンは診 断 機 能のみの単 機能製品だったが、故障診断プログラム機能も持たせた。リオンの振動計の中にはすでに組み込まれている製品はあるが、「 VA-14 」のようなハンドヘルドタイプの小さな製品に搭載するのは初めてのことだ。「これは ISO 10816-1 という国際規格に基づくもので、対象となる回転機械の出力規模に応じて、どの程度の振動レベルに達すると異常と判断されるかを示した基準です。この基準に沿って振動の大きさを評価し、A ~ D のゾーンに分類して判定するのが、絶対値判定機能です。」(山下) ゾーンとは、A:良、B:可、C:注意、D:異常という 4 段階での判定だ。構造系診断と摩耗系診断からなる故障診断と絶対値判定機能、そのダブルチェックを「 VX-14D 」は行うことができる。「どちらを行うかは、お客様が選択します。絶対値判定の方は初期段階で行うことが多く、振動の大きさだけを使って判定する機能なので、簡易的な判定と張 東望西環 境 機 器 事 業 部 開 発 部 音 響 振 動計 測 器 開 発 課。2018年入 社。騒 音計・振動レベル計の開発業務と並行し振動分析計「VA-14」の開発にも携わった。「VA-14」では、主に演算などソフトウェアの設計・検証を担当、その後「VX-14D」の開発に尽力した。馬屋原 博光環境機器事業部 営業部 計測器販売課 営業技術係。2001年入社。入社後、生産技術部門、音響振動計測器の開発 部門にて振 動計、騒 音計の開発に携わる。2011年より営業の技術支援業務に従事。故障診断器「 VA-20 」振動の大きさに左右されず、摩耗系は振幅確率密度関数、構造系は故障スペクトラム密度などを用いて、機械の諸元に依存しない計算値で判定する簡易型の故障診断器。操作は簡単で特別な訓練は不要。回転軸受部に押し当てるだけで正常/異常を的確に診断できる。発売当初は、ベアリングや歯車などの摩耗系故障を診断できる画期的な装置として注目を集めた。ISO 10816-1 に基づく判定「VX-14D」の絶対値判定機能(振動計モードで動作)では、振動の基準値を定めて、機械の状態を色で見える化。機械の「異常」を早期に発見する。ISO 10816-1に基づく判定基準値、または ISO 20816シリーズに基づく任意の判定閾値を設定することが可能。振動の大きさに応じた4段階(A:良、B:可、C:注意、D:異常)のカラー表示をすることで、機械の状態を一目で把握することが可能(判定結果を測定データと共に保存)。5故障診断プログラムに加え絶対値判定機能も搭載新設の機械は通常この範囲に入る長期連続運転不可。期間限定で運転可能損傷を起こす可能性が高い。運転不可ISO 10816-1に基づく判定では、上の 4つのゾーンを示すことで判定結果を知らせる。
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