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消費電力50%※1削減と小型・軽量化を実現した精密騒音計「NA-39A」による
高精度な航空機騒音観測システムを新発売

2017年10月11日

精密騒音計「NA-39A」

リオンは、消費電力を約50%※1削減するとともに小型化、軽量化を実現した精密騒音計「NA-39A」、音到来方向識別装置「AN-39D」、SSR識別装置「AN-39R」などの新製品による高精度な航空機騒音観測システムを開発し、2017年10月13日から販売を開始します。
※1:当社従来品(NA-37)との比較

当社では、1971年から航空機騒音の観測システムを販売し、日本国内、海外の空港に導入されており、現在、日本国内では設置局数でトップシェアとなっています。さらに本年7月21日、ベトナム民間航空局(CAAV : Civil Aviation Authority of Viet Nam)と、ベトナムにおける航空機騒音の監視および測定技術の確立に向けた技術協力および協同について覚書を締結し、ベトナムでの市場開拓に着手しています。当社では、本システムを同市場の戦略商品として投入することにより、日本国内の空港におけるさらなる受注拡大を図るとともに、ベトナムを中心とした東南アジア各国の空港、そして世界各国の空港における受注獲得を計画しています。

本システムの核となる新商品の精密騒音計「NA-39A」は、航空機騒音に加え、一般環境騒音、工場騒音など屋外で問題となる騒音を長期間連続して監視するシステムにおいて使用可能です。当社従来品(NA-37)に比べ、消費電力を約50%削減するとともに、体積比で約1/3の小型化を実現。重さも1.5kg軽量となっており、設置作業の簡素化や移動測定の負担も軽減できます。さらに、標準で1/3オクターブバンド実時間分析機能を搭載し、音源の識別性能も高めています。

右の写真:精密騒音計「NA-39A」

航空機騒音観測システムの構成例

    IEC 61672-1:2013 Class 1及びJIS C 1509-1:2017 クラス1対応に適合し、標準で1/3オクターブバンド実時間分析機能を搭載した精密騒音計「NA-39A」、4つのマイクロホンにより、航空機騒音の到来方向を判別する音到来方向識別装置「AN-39D」、航空機の電波信号をキャッチし近接を検出するSSR識別装置「AN-39R」の各新製品と、高精度の屋外用マイクロホン「MS-11A」(新製品)、航空機騒音管理ソフトウエア「AS-51」(新製品)などで構成します。

  • 従来判別が難しかった地上に近い航空機や他の騒音音源(自動車など)を高精度で判別可能。
  • 飛行時の航空機騒音だけでなく、空港などで航空機が発生する地上音(離陸・着陸音、エンジン試運転音など)、その他の音を高精度で識別でき、空港全体の騒音測定も対応可能

主なシステム構成製品

    1)精密騒音計「NA-39A」(新製品)
    航空機騒音に加え、一般環境騒音、工場騒音など屋外で問題となる騒音を長期間連続して監視するシステムの核となる精密騒音計です。

  • JIS C 1509-1:2017 クラス1対応に適合。
  • 消費電力を当社従来品(NA-37)に比べて、約50%削減した省エネタイプ。
  • 体積比を当社従来品(NA-37)に比べて、1/3の大幅な小型化を実現。
  • 重さは、当社従来品(NA-37)の7kgに対して、約1.5kgの大幅な軽量化を実現。
  • 1/3オクターブバンド実時間分析機能を標準搭載し、音源の識別性能を向上。
  • 各種騒音レベルや、GPS(端子を標準搭載)により取得した時刻/位置情報をSDカードに逐次保存し、データ回収時の時間ロスを軽減(本体内部にも各データを保存し、SDカードがない場合でもデータ保存が可能)。
  • 音の到来方向や航空機の応答電波を騒音イベントデータと同時に記録。(SSR識別装置「AN-39R」、音到来方向識別装置「AN-39D」との組み合わせ)
  • LAN端子、モデム端子を備え、外付けルーターによりインターネット回線の接続が可能。また従来の電話回線による接続にも対応。

  • 2)SSR識別装置「AN-39R」(新製品)
    航空交通管制にして使用される二次レーダー情報を受信します。スコーク(一時的な4ケタ識別番号)、気圧高度、アドレス(機体固有番号)を取得し、航空機の近接を検出します。さらに航空機が見え隠れするような複雑な地形の場所における識別機能を向上しています。


    3)音到来方向識別装置「AN-39D」(新製品)
    4つのマイクロホンを用いて迎角・方位角を測定し、航空機騒音や地上音の到来方向の検出が可能です。音源の発生位置やその移動方向など、航空機騒音であるか否かを高精度で判別可能です。


    4)屋外用マイクロホン「MS-11A」(新製品)
    耐久性に優れた高感度の屋外用マイクロホンです。当社の独自技術として、感度変化の主要因である結露に対して有効な結露防止ヒーターを内蔵しています。さらにテスト音源を内蔵し、日々の感度確認を自動で行います。


    5)航空機騒音管理ソフトウエア「AS-51」(新製品)
    航空機騒音観測システムで測定したデータを収集し、集計・閲覧・出力を行います。測定データの収集は、LAN、モデム経由通信で回収、または外部ストレージ(SDカードなど)で直接回収することが可能です。収集したデータは、自動集計され、帳票として印刷、ファイル出力ができます。