聴能設備機器

教室のような小規模システムからグラウンド、体育館、ホールや劇場、交通機関などで利用できる補聴援助システムをご紹介します。

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磁気ループとTコイルの原理

電線に電流が流れると、その電流の周囲には磁界が発生します。磁界の強さや方向は電流の強さや方向に依存しますから、交流の電流を流せば交流の磁界が発生します。この交流の電流が音響信号であれば、磁界も音響信号に伴って変化することになります。
ループアンプは、音響信号を取り込んで増幅し、ループ(輪)になった電線に、音響信号を電流として流します。するとループ内には、音響信号に比例した磁界が発生します。

一方、交流磁界の中にコイルを置きますとコイルの電線に微弱な電流が発生します。これを増幅し、イヤホンやスピーカーによって音として再生することができます。
これが磁気ループとTコイルの原理です。
補聴器は、難聴の方が使うものですから使用者にあわせた調整になっています。
そこで当社としては、導入設置の際にループからの出力を測定し、音響信号の中心が概ね100mA/mとなるような調整を目安としています。
これは、補聴器がどこのメーカーであっても同じような出力を得るために必要な調整であり、また、この出力が必要以上に強ければ、補聴器側で飽和してしまい快適には聞くことができなくなることや、場合によっては近辺で使用する電子機器や心臓ペースメーカーなどの埋め込み型医療機器などへの影響がないとは言えないレベルになってしまいますので、設置型磁気ループには必ず必要な調整であると考えています。